膝の捻挫

更新履歴:16.7.21/20.11.9

膝の関節は「曲げる」「伸ばす」がメインの動作となり、横からの力や捻りの動作に弱い関節です。
しかし、歩行やスポーツでは横方向の力や捻りの動きのある動作が多く、故障しやすい関節です。

また慢性膝痛の原因となりやすく、しっかりとした治療・リハビリが必要です。

症状

  • 横方向や前後方向のストレスでの痛みや不安定性
  • 曲げ伸ばし動作での痛み
  • 歩行時での痛み
  • 関節全体の腫れ

膝の関節は重度になりやすく症状も程度によって強くなっていきます。
しかし痛みを感じない場合や、治っていなくても痛みが早く引くこともあるため注意が必要です。

これらを放置していると「慢性膝痛」となり、軟骨や半月板にストレスがかかり、新たな損傷を招きやすくなります。

原因

膝に過度なストレスが加わり靭帯に引き延ばされるストレスや、半月板に押しつぶされるストレスが加わることで起こります。

  • コンタクトスポーツでの接触
  • 急な切り返し
  • 着地ミス
  • 地面への足のつき方の問題

ストレスの加わる方向で損傷する場所が変わります。

4つの靭帯と2つの半月板

横方向のストレスを制御する「内側側副靭帯」「外側側副靭帯」
前後方向のストレスを制御する「前十字靭帯」「後十字靭帯」

またももの骨とすねの骨の間に、 クッションの役割である「内側半月板」「外側半月板」があります。

膝関節 靭帯

特に多いのが内側側副靭帯

膝を外側から押され内側が引き伸ばされようなストレスがかかったときに損傷し、これに捻りのストレスが加わり「前十字靭帯」や「内側半月板」を合わせて損傷することも多くあります。
この組み合わせを「不幸の三徴候」と呼び、手術が必要となり、その後の選手生命や生活に影響を残します。
スポーツでは横からのタックルなど相手と接触をした時や、切り返しなどの動作時に「二―イン・トゥーアウト」のくせがあるとより負傷するリスクが高まります。

二―イン・トゥーアウト

膝が内股気味の状態で、つま先が外に向いたポジションの事。
歩き方走り方に問題がある場合が多く、この状態で負荷がかかると内側側副靭帯に引き伸ばされるストレスが加わります。
さらに回旋ストレスが加わることで、前十字靭帯前、内側半月板も同時に損傷しやすくなります。

治療法

湿布や痛み止めでは気休めにしかならず、軽度のものでも固定などの処置が必要です。
しかし個人ではやれることはRICE処置嫌いで治療としては不十分です。

医療機関ではそれ以上に、早期治癒に向けた専門的な治療があります。また骨折の疑いのあるものや重度のものでは整形外科にて対診を行う義務があるため紹介状をお出しします。
まずはレントゲン検査の必要の有無を含め、ご相談ください。

てつ接骨院では、微弱電流にて患部の炎症を抑え機能を高めるための通電を行い早期回復を促します。
重症度によって包帯やテーピングで固定をしますが、その後、関節の可動域は減少する為、リハビリを行います。
リハビリをしっかりと行わないと、「慢性膝痛」の原因となる為、開始時期の判断やメニューなどを症状に合わせて行います。

歩き方、走り方に問題がある場合姿勢・フォーム指導を行い、あわせてインソールなどのツール療法をご紹介します。

詳しくは「膝の捻挫 治療編」をご覧ください。

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