腱鞘炎

更新履歴:17.11.22/21.8.21

手をよく使う環境ではよく耳にする腱鞘炎。
使い過ぎにより起こり、治りにくいのが特徴です。
親指の付け根に起こる「ドケルバン病」が有名ですが、アキレス腱炎もいってみれば腱鞘炎です。

好発環境

  • テニス、バドミントン、卓球などのラケット競技
  • 手首、指を繰り返し使う弦楽器・打楽器・鍵盤楽器演奏
  • 右の親指で楽器を支える木管楽器
  • 商品を持っては置くレジ業務・ピッキング作業

スポーツ、楽器演奏ともに初心者に多く、技術が低いことが手首、指に余計な負荷がかかる原因となります。

症状

  • 物を持ち上げると痛い
  • つまみ作業が痛い
  • 親指を握りこみ小指側に傾けると痛い

多くは手の甲側、親指の付け根に起こりますが、小指側や中央にも起こります。
物を持って手首を動かす動作で痛みが走り、患部を押さえても痛みがあります。

ひどいものでは慢性的な炎症を起こし、腫れや熱感、皮膚に赤みを帯びることもあります。

原因

手首の腱は腱鞘というトンネルを通っています。
使い過ぎにより筋肉や腱が硬くなり、隣り合っている筋・腱や腱鞘とこすれあい、その刺激で炎症を起こすことで起こります。
その後炎症が引いても、筋・腱、腱鞘などの組織同士に癒着(くっつきあうこと)を起こし、さらにこすれあうストレスが加わりやすくなります。

ラケット競技、レジ・ピッキング作業・家事

これらは、長時間、握る動作に加え手首を多く動かす必要がある為、患部へのストレスが大きくかかります。

また産後では、むくみやすくなることに合わせて、子供を抱くことが急激に増えるため、起こりやすいと言われています。

楽器演奏

打楽器や弦楽器ではスティック・弓・ピックを握ったまま、手首を動かし、鍵盤楽器、管楽器ではさらに指を、繊細に緻密に動かすことが求められます。
どうしても同じ動作を長時間繰り返し練習することが多いためストレスが蓄積されやすいです。

治療法

まずは安静が第一ですが、それが出来る人は腱鞘炎にはなりません。

しかし、今まで通りストレスをかけ続けていては治ることは不可能です。
少しでも、練習動作、作業内容などを見直し負担を下げる必要があります。

またテーピングも負担を下げることに有効ですが、テーピングをしたことで満足しさらに負担をかける人が多くいます。

腱鞘炎は完治に時間がかかるものの一つですが、治療開始が遅れれば遅れるほどさらに完治に時間がかかります。
負担と治療のバランスを調節し、段階的に治療計画を立ててくれる医療機関を探す必要があります。

詳しくい治療は「腱鞘炎 治療編」をご覧ください。