手首の捻挫

初回投稿日:2018.4.10/2020.6.4

手首の捻挫は同時に骨折を起こすものもあるので、きちんとした診断が必要です。
骨折の疑いがある場合は整形外科へ紹介状をお出ししますので、わからない場合はまずご来院ください。
また、骨折がないからと放置する人も多く、その後の痛みが取れず長く痛みに悩むことの多いケガでもあります。

【症状】

多くは手首の甲側で起こります。

軽度では曲げ伸ばし、手首をひねる動作で痛みがあり、手をついたて立とうとした時にも痛みがあります。

中度では上記症状に加え、手首から手にかけての腫れが起こり、少しの動きでも痛みが出走ります。

重度ではさらに、熱感や動かさなくてもズキズキと続く痛みがあり、骨折の疑いも出てきます。

また手をついて負傷した場合、掌の付け根にある小さな骨に傷が入っていることもあるので注意が必要です。
早めに受診しましょう。

【原因】

転んで手をついたときや、バスケットなどでボールを受けそこなったときに起こります。

関節が本来の動く範囲を超えて曲げられることで、筋肉やじん帯が引き伸ばされること、または腕と手の骨に挟み込まれることで傷がつきます。
元々の手首の関節の硬さ、逆にゆる過ぎる場合にも起きやすくなります。

手首の捻挫

【治療法】

湿布や痛み止めでは気休めにしかならず、軽度のものでも固定が必要なものもあり、正しい処置が必要です。
RICE処置はもちろん行いますが、医療機関ではそれ以上に、早期治癒に向けた専門的な治療があります。
また骨折の疑いのあるものは整形外科にて対診を行う必要があるため紹介状をお出しします。
まずはレントゲン検査の必要の有無を含め、ご相談ください。

RICE処置

腫れの強い場合アイシングを行い、重症度に合わせて必要な固定を行います。
詳しくは次項「自己ケア」をご覧ください。

微弱電流療法

損傷部分に微弱電流を流すことで 患部の炎症を抑える働きがあります。
また患部全体に流すことで自己治癒力を高める効果もあり早期治癒を目指します。
こちらもご覧ください。「微弱電流療法

固定

中度以上のものはしっかりと固定することが大切です。
中度のものでは包帯固定を行い、ひどいものはそれ以上にしっかりとした固定を行います。

固定については「テーピング・包帯法」をご覧ください。

テーピング

てつ接骨院では固定して、無理やり競技を行うことはお勧めしません。
軽度の場合に筋肉の動きをサポートするために行ったり、関節を固定し患部の安静を行います。
痛みの除去・軽減をし目的としたピックアップテープ、筋肉の動きをサポートするキネシオテーピング療法を行い、負荷を減らして早期回復を目指します。
またキネシオテーピングには腫れを早期に軽減するのに高い効果があります。

テーピングについては「テーピング・包帯法」をご覧ください。

リハビリ

ケガの多くはほとんどの場合リハビリが必要です。
安静にしている間に固まってしまった関節や、落ちてしまった筋力を戻すための機能訓練となります。
これをおざなりにしてしまうと、再発や、パフォーマンスの低下につながります。

いつまでも痛みの取れないものは、捻挫による痛みではなく、関節の動きが悪いことが原因の可能性が高くあります。

詳しくは「リハビリ」をご覧ください。

【自己ケア】

RICE処置

リハビリ

リハビリは炎症や損傷の修復が終わり次第始めますが、急性期には行いません。
リハビリの必要性や開始時期には専門的な判断が必要です。
医療機関に診断を仰ぎ、絶対に自己判断でやらないでください。
受傷から数ヶ月以上たっているなど急性期ではないことが確認できる場合に行ってください。

手首の掌側のストレッチ
手首の甲側のストレッチ
親指の甲側のストレッチ


あくまで「自分でできること」であって、最低限のケアになります。
ケガをした時は炎症や腫れが徐々に起こります。
大したことないと、運動や歩行を続けるとより炎症や腫れが強くなり、その後の経過に大きくかかわります。
できるだけ早くRICE処置を開始し、医療機関にかかりましょう。