スポーツ障害の重症度と競技休止の目安

更新履歴:16.4.27/20.10.14/23.5.9

スポーツ障害は安静が必要、といってもそんなに簡単にはできません。
可能な限り競技・演奏を継続しながら治療していきたいところです。
症状が軽度の場合は練習を継続しながら、治療をしていく事も可能です。

継続可能な軽度の症状

決して「練習したほうがいい」わけではないので、安静に出来るなら安静にしましょう。
一歩間違えれば症状の悪化を招き競技不能に陥ることもあります。
練習を続ける場合は症状の変化に細心の注意を払ってください。

もちろん、ケガの治療をきちんと行っている接骨院などに相談することをお勧めします。

スポーツ障害の多くは「様々な原因」により、そのスポーツを行うのに必要なパフォーマンスを発揮できないほどに筋肉、関節の機能が低下していることで発症します。
以下の場合は、練習前のウォーミングアップ、練習後のケア、運動量の調整をしっかりと行うことを前提に、競技をしながら治療を行います。

アキレス腱炎

練習の開始直後痛みがあるが次第に痛みが無くなる

練習開始直後の痛みは、いつも以上にウォーミングアップをしっかり行えば痛みの出ない状態に出来るかもしれません。

これは平常時でも大切ですが、パフォーマンスが落ちている分、ウォーミングアップにより一時的にパフォーマンスを正常な状態に引き上げる事が出来れば防ぐことも可能です。

しかし痛みも再出しやすいので痛みを感じたら以下の項に移ってください。

練習の途中から痛みが出てくる

最初に痛みなく練習を始められたとしても、途中に痛みが出てきたらそれが今の身体の限界です。

無理に練習を続けても、ただ痛めつけているだけでいいことは何もありません。
そこで練習を切り上げるか、練習メニューを見直しましょう。

練習中の特定の動作でのみ痛みが起こる

特定の動作で痛みがある場合は、その動作だけを休止して下さい。
強い負荷の動作になればなるほど痛みが出やすいですが、競技動作や使い方によってその動作は様々です。
あくまで痛みの出ない動作の範囲で練習を行いましょう。

負荷の段階分けについては「スポーツ復帰のしかた」をご覧ください。

痛みのない内容で練習を終えられた方は次の項をチェック。

練習が終わってから痛みが再出するが次第に引いていく

練習後の痛みは、無理な練習によって患部に炎症が起こっている証拠です。
アイシングを行うことで炎症を抑え、症状の悪化を防ぐことにつながります。
アイシングの詳細はこちら

また過度な負荷により筋肉の柔軟性が急激に低下し、さらに症状が出やすい状態になります。
ストレッチは練習により疲労した筋肉をケアし、柔軟性が低下しないように、また向上するために行います。
これにより患部に加わるストレスを軽減できます。
ストレッチについては「ストレッチとは」をお読みください。

これらで対処できなくなってきたら競技継続の引き際です。
次の項目にお進みください。

安静が必要な深刻な症状

上記を行っても痛みがその日のうちに収まらない、日がたつごとに悪化していく、という人は安静が必要になります。

  • 日常生活動作でも痛い
  • 動いている間ずっと痛い
  • 何もしていなくても痛い
  • 痛みが出始めて一週間以上たっている

このまま気合と根性だけで無理に練習を続けるのが二流の体育会系。
続けたとしても練習の質は下がり、患部は悪化し、大した活躍もできなくなります。
残るのは練習できなくなった体です。

こちらの記事もご参考ください。
スポーツ障害での安静
スポーツ障害で大切なこと

精神論ではなく論理的に考える

今の時代とっくに「スポーツは科学」です。
そのためスポーツ障害の対処法も科学的、つまり西洋医的に確実で最速の合理的な方法がわかっています。

しかしスポーツ障害の種類や各々の環境で、運動休止が必要ない場合もありますが、上記はあくまで自己判断の為のわかりやすい目安です。
整形外科または、接骨院でしっかりと判断してもらう事をお勧めします。

接骨院を選ぶ場合は、普段から東洋医学的な揉みほぐし整体を行っている接骨院ではなく、本来の西洋医学的なケガの治療を行っている接骨院をお勧めします。