寝違え
朝起きた時に首に激痛が起きる寝違え。
一度はなったことがある人も多いと思います。
急性疼痛性頚部拘縮とも呼ばれ、慢性の肩こりなどと違い、接骨院で保険を使って治療が受けられます。
一般的な首の捻挫については「むちうち損傷」を参考にしてください。

症状
起床時に起き上がろうとした時にはすでに痛みがあります。
特定の角度や方向を向くと激痛があり、多くの場合少し傾けた状態で動かせなくなります。
早ければその日のうちに痛みがなくなることもありますが、ひどいものでは一週間以上続いたり、肩から腕にかけて痛みやしびれが来ることもあります。
原因
寝違えというのは通称であり、原因は様々ですが、レントゲンやCT・MRIなど画像診断で異常がないことがほとんどです。
ここではてつ接骨院に来られた方で多い症例をもとに解説していきます。
睡眠環境
- 子供やペットと一緒に、又は狭いベッドで寝るなど、寝返りがしにくい状態で寝いている
- ソファやイスで座ったまま寝る
これらは首の負担が大きく後述の神経への圧迫や、筋肉の柔軟性低下につながり痛める原因となります。
筋肉の柔軟性
寝ているときの体勢で長時間引き延ばされていたり、逆に圧迫されることで急激に柔軟性が低下し、簡単に言えば固まってしまうことで起こります。
さらに、起床時に急に動かすことで傷がつき炎症を起こすこともあります。
これには普段からの肩こりや首の筋肉の硬さが隠れていることがほとんどで、これらを放置していると起こりやすくなります。
頻繁に寝違えを起こす人は、首の筋肉の状態を改善する必要があります。
神経の圧迫
これは最近ちらほら聞くようになりましたが、寝る姿勢によって脇にある腋窩神経という神経が圧迫され痛みが出るというものです。
しかし、腋窩神経は肩関節に関係する神経であり、首とは直接関係のないもののため理論上疑問ではあります。
肩甲骨の動きには影響するので、結果的に肩甲骨から首へ延びる筋肉の動きに問題が生じ痛みを感じるのかもしれません。
どちらにせよ今までの寝違えの方でこれに当てはまった人はいませんし、自分でも検証しましたが確認できませんでした。
よって、てつ接骨院ではこの原因について可能性の一つとして想定はしていますが、重きを置いていません。
治療法
炎症が強い場合、後述のRICE処置「安静」「冷却」が基本になりますが、湿布や痛み止めでは気休めにしかなりません。
医療機関には早期回復に向けた専門的な治療があります。
またヘルニアや、ただの肩こりなど、寝違えでない可能性もあるためまずはご相談ください。
以下は寝違えに対する治療です。
微弱電流療法
微弱電流を使い 患部の炎症を抑え機能を高めるための通電を行います。
また自己治癒力を高める効果もあり早期治癒を目指します。
こちらもご覧ください。「微弱電流療法」
テーピング
筋肉の動きをサポートし、少しでも楽に首を動かせることを狙って行います。
痛みの除去・軽減をし目的としたピックアップテープ、筋肉の動きをサポートするキネシオテーピング療法を行い、負荷を減らして早期回復を目指します。
またキネシオテーピングには腫れを早期に軽減するのに高い効果があります。
固定・テーピングについては「テーピング・包帯法」をご覧ください。
リハビリ
原因に筋肉の問題がある場合リハビリが必要です。
また安静にしている間にさらに筋肉の柔軟性は低下し、リハビリをおざなりにしてしまうと、再発や、パフォーマンスの低下につながります。
詳しくは「リハビリ」をご覧ください。
寝違えに有効なリハビリは下記「自己ケア」をご参照ください。
姿勢指導
首の柔軟性の低下や、日頃の負担が姿勢からくる場合、姿勢指導を行います。
身体の負担の少ない姿勢を覚え、普段から癖づけることで負担を減らします。
詳しくは「正しい姿勢とは」をご覧ください。
自分でのトレーニングは下記「自己ケア」をご覧ください。
ツール療法
てつ接骨院では姿勢トレーニングに効果的なツールも各種取り揃えております。
人により最適なツールは異なりますが、寝違えを起こしやすい方には肩・肩甲骨にアプローチする「POSTURE2.0」がおすすめです。
詳しくは「ツールメニュー」よりご参考ください。
自己ケア
寝違えは、ケガと同様に安静にすべきものと、少しづつ動かしていかなければいけないものと、症状の度合いが判断しにくい症状です。
また自己ケアはあくまで「自分でできること」であって、最低限のケアになります。
わからない場合は自己判断せずに接骨院や整形外科などにご相談ください。
RICE処置
痛めた直後は炎症起きている可能性があるので、ケガと同じくRICE処置が必要です。
今回は首なので「圧迫」はできませんし「挙上」もすでにできているので、主に行うのは「安静」「冷却」です。
RICE処置はこちらで確認!!
Rest(安静)
Ice(冷却)
Compression(圧迫・固定)
Elevation(挙上)
ストレッチ
痛みが少ない場合、又は少なくなってきてから行います。
最初は軽くできるとこまでで、少しづつ行いましょう。
姿勢のトレーニング
普段の姿勢が寝違えの原因となっている場合が多くあります。
日頃から意識をして姿勢の改善ができます。