寝違え

更新履歴:20.11.4

朝起きた時に首に激痛が起きる寝違え。
一度はなったことがある人も多いと思います。
急性疼痛性頚部拘縮とも呼ばれ、慢性の肩こりなどと違い、接骨院で保険を使って治療が受けられます。

一般的な首の捻挫については「むちうち損傷」を参考にしてください。

症状

起床時に起き上がろうとした時にはすでに痛みがあります。
特定の角度や方向を向くと激痛があり、多くの場合少し傾けた状態で動かせなくなります。

早ければその日のうちに痛みがなくなることもありますが、ひどいものでは一週間以上続いたり、肩から腕にかけて痛みやしびれが来ることもあります。

原因

寝違えというのは通称であり、原因は様々ですが、レントゲンやCT・MRIなど画像診断で異常がないことがほとんどです。
ここではてつ接骨院に来られた方で多い症例をもとに解説していきます。

睡眠環境

  • 子供やペットと一緒に、又は狭いベッドで寝るなど、寝返りがしにくい状態で寝いている
  • ソファやイスで座ったまま寝る

これらは首の負担が大きく後述の神経への圧迫や、筋肉の柔軟性低下につながり痛める原因となります。

筋肉の柔軟性

寝ているときの体勢で長時間引き延ばされていたり、逆に圧迫されることで急激に柔軟性が低下し、簡単に言えば固まってしまうことで起こります。
さらに、起床時に急に動かすことで傷がつき炎症を起こすこともあります。

これには普段からの肩こりや首の筋肉の硬さが隠れていることがほとんどで、これらを放置していると起こりやすくなります。
頻繁に寝違えを起こす人は、首の筋肉の状態を改善する必要があります。

神経の圧迫

これは最近ちらほら聞くようになりましたが、寝る姿勢によって脇にある腋窩神経という神経が圧迫され痛みが出るというものです。
しかし、腋窩神経は肩関節に関係する神経であり、首とは直接関係のないもののため理論上疑問ではあります。
肩甲骨の動きには影響するので、結果的に肩甲骨から首へ延びる筋肉の動きに問題が生じ痛みを感じるのかもしれません。

どちらにせよ今までの寝違えの方でこれに当てはまった人はいませんし、自分でも検証しましたが確認できませんでした。
よって、てつ接骨院ではこの原因について可能性の一つとして想定はしていますが、重きを置いていません。

治療法

炎症が強い場合、後述のRICE処置「安静」「冷却」が基本になりますが、湿布や痛み止めでは気休めにしかなりません。
医療機関には早期回復に向けた専門的な治療があります。

治療は「むちうち損傷」に準じて行います。
むちうち損傷 治療編」をご覧ください。

寝違えは、ケガと同様に安静にすべきものと、少しづつ動かしていかなければいけないものと、症状の度合いが判断しにくく、ヘルニアや、ただの肩こりなど、寝違えでない可能性もあります。

また肩こりなどに違法に保険を使っている接骨院もみられます。
そういった接骨院が正しい判断や、患者さんの利益となる治療が出来るとは思えません。
普段からケガを扱っている接骨院を選びましょう。