グローインペイン症候群

初回投稿日:22020.12.3/2021.11.16

股関節の前の痛みは、サッカーでよくみられる他、様々な人に起こります。

股関節は骨盤と大腿骨が連結している関節で、体重を支えるという重要な機能があります。
関節の周りに多くの筋肉がついており、負荷がかかりやすい関節です。
そのため痛みが出やすく、一度症状が出ると治療に時間がかかります。

今回はスポーツや楽器演奏で特によく見られる筋肉による痛みについて説明していきます。
こちらもご参考ください。
股関節の前の痛み

好発環境

  • 跳んだり走ったりをよくする幼児
  • 陸上やバスケなど走ることの多いスポーツ
  • サッカーやキック動作の多いスポーツ
  • ドラムでのバスドラム動作
サッカー

【症状】

  • 上記の各動作での痛み
  • 長時間歩行・ランニング
  • 鼠径部を押した時の痛み
  • 膝を抱え込んだ時の押しつぶされる痛み

股関節の前から内側に痛みを感じ、脚の方へ走るような痛みが出ることもあります。
サッカーではシュートでの後ろへの振り上げ動作で引き延ばされることや、振り抜いたときに挟み込まれることで痛みが走ります。
ひどくなると軽くインサイドでボールを蹴ることすらできなくなります。

痛みの出方に注意

症状の度合いによって痛みの出方に違いがあります。
またそれによって運動量を抑えるのか、休止する必要性があるかの判断が変わります。
この判断を間違えると競技休止の可能性もあります。
詳しくは「スポーツ障害の重症度と競技休止の目安」をご覧ください。

【原因】

痛みの原因

鼡径部には股関節を曲げるための筋肉、足を踏みしめるときの筋肉がいくつも付いています。
これらの筋肉の酷使や、走り方、座り姿勢・反り腰で常に縮められている状態が続くことで柔軟性が低下します。
さらに股関節は上半身と下半身の要となるため動作の安定・協調性が悪くなりさらにストレスを加えることになります。

ストレスの原因

  • 筋肉の柔軟性の低下
  • 足のアーチの低下
  • 過度な運動量、練習頻度
  • 筋力不足
  • 運動後のケア不足
  • 悪いフォームでの運動

特に股関節前にある筋肉の柔軟性の低下は顕著で、多くの場合正しいストレッチで改善がみられます。
足のアーチの低下や姿勢の悪さも原因となることが多く、フォーム指導を行うことが多くあります。
詳しくはスポーツ障害の原因をご覧ください。

【治療法】

安静

炎症を抑える、損傷部分を修復させるために、スポーツ障害の基本です。
完全休止が必要な場合もありますが、練習メニューを調節して運動量を減らすことが大切です。
詳しくは次項「自己ケア」をご覧ください。

微弱電流療法

微弱電流を使い 患部の炎症を抑え機能を高めるための通電を行います。
また自己治癒力を高める効果もあり早期治癒を目指します。

こちらもご覧ください。「微弱電流療法

リハビリ

ストレッチ

運動後のケアはもちろん大切ですが、硬くなって機能の落ちてしまった筋肉の柔軟性を上げるためにも行います。
関節周りの筋肉が固まってしまっていては正しく動かすことも使うこともできません。
股関節の痛みに有効なストレッチは次項「自己ケア」をご覧ください。

姿勢指導

猫背や反り腰は運動時の股関節に大きなストレスを与えます。
身体の負担の少ない姿勢を覚え、普段から癖づけることで負担を減らします。
詳しくは「正しい姿勢とは」をご覧ください。

フォーム指導

股関節の協調性を高めるための動作や、足の使い方を改善する歩行指導など必要に応じたフォーム指導を行います。
自分でのトレーニングは下記「自己ケア」をご覧ください。

リハビリについてはこちらをご覧ください。

ツール療法

てつ接骨院では姿勢トレーニングに効果的なツールも各種取り揃えております。
人により最適なツールは異なります。

詳しくは「ツールメニュー」をご参考ください。
てつ接骨院では無理に売りつける事は致しません。
ご希望の場合のみご提供しておりますので、気になる方はお申し付けください。

【自己ケア】

あくまで「自分でできること」であって、最低限のケアになります。
自己判断をせずに医療機関に診断を仰ぎましょう。

安静

スポーツ障害で大切なこと
スポーツ障害での安静
スポーツ障害での安静の目安

アイシング

RICE処置「I」
安静状態でも痛みを感じる場合のみ行ってください。

リハビリ

まずはこちらをお読みください。
「動かす」と「使う」は違う

ストレッチ

股関節の前(腸腰筋)
ももの前(大腿四頭筋)
ももの内側(内転筋)
縫工筋

姿勢のトレーニング

正しい姿勢とは
姿勢のトレーニング

フォーム改善のトレーニング

クロスモーション(協調性)
ランジ(体幹トレーニング編)
歩行動作(足の使い方・姿勢)

またこれら自己ケアは予防法にもなります。
参考にしてください。