筋肉の柔軟性低下の原因
柔軟性低下の原因は大きく分けて「使い過ぎ」と「使わな過ぎ」です。
ただし実際には、これらに回復不足や使い方の偏りが重なり、柔軟性低下が固定化していきます。
柔軟性とは
筋肉や関節が必要な範囲まで無理なく動き、動作の中で伸びる・引き締めるを適切に切り替えられる能力のことです。
そのため、触ったときの硬さ・柔らかさだけでは、柔軟性や症状の有無は判断できません。
柔軟性が低下すると、力を出すタイミングや調整が乱れ、筋肉本来の機能が落ちます。
この状態が続くことで、ケガや慢性的な不調、パフォーマンス低下につながります。
柔軟性を改善して得られる効果についてはこちら。
「ストレッチとは」
1.筋肉の酷使(使い過ぎ)
スポーツ・仕事は特定の動作を繰り返すことで、負荷が集中していきます。
その許容範囲を超えて使いすぎることをスポーツでは「overuse」といいます。
代表例
- 楽器演奏 → 首・手首
- 野球 → 肘・肩など
- テニス → 肘・膝など
- サッカー → 膝・アキレス腱など
- 事務仕事 → 首・腰
- 草むしり → 腰
- レジ業務 → 手首

こういったストレスの集中する場所は柔軟性がどんどん低下し、細かい損傷や炎症の原因となります。
そしてケガやスポーツ障害へとつながります。
その予防と回復のためにクールダウン・セルフケア・ストレッチが必要になります。
プロならケアが当たり前
専門的に体を作っているプロのミュージシャン・アスリートですら、競技や演奏以上に、練習後のケアを重視しています。
これは特別なことではなく、高いパフォーマンスを維持し続けるための前提条件です。
ということは普通の人がやらなくて済むわけがありません。
これができない人は楽器・スポーツをすべきではないとも言えます。

プロはそれを「仕事」として、高いパフォーマンス維持し、競技の長期継続を目指しています。
同様に、仕事による体の不調が出ている人も、その仕事の“プロ”として体のケアを行う必要があります。
使い過ぎに合わせて回復不足が重なりさらに柔軟性低下はさらに進行します。
2.筋肉の運動量の不足(使わなすぎ)
筋肉は、使い過ぎだけでなく、使わなさ過ぎでも柔軟性が低下します。
伸び縮みの動きが少ない状態が続くことで、筋肉や関節の機能そのものが落ちていきます。
代表例
- 引きこもりがちな高齢者の膝
- 休日寝すぎて腰が痛い
- 歩き方が悪く関節がちゃんと動いていない
- 仕事や生活習慣による運動不足

これらに偏った使い方、痛みによる防御、さらに回復不足が加わり、柔軟性低下が慢性化・固定化します。
これらを補うために行うのが、機能回復を目的としたストレッチやリハビリです。
痛い=安静は大間違い
痛みがあると「動かさない方が良い」と考えがちですが、柔軟性低下が原因の痛みでは、動かさないことが症状を悪化させます。
骨折や捻挫など、明確なケガが原因の場合は安静が最優先です。
しかし、慢性的な肩こり・腰痛・加齢による関節痛の多くでは、動かさないことで起きる機能低下が原因です。

慢性痛の大半がこれにあたります。
だからこそ必要なのがリハビリです。
肩こり腰痛、加齢による膝痛にもかかわらずリハビリをしてもらえていない状態は本来あり得ないことです。
もちろんマッサージや整体はリハビリではないのでご注意ください。
リハビリとは、ゴールを決め、体の状態を確認しながら、段階的に進めていく運動やケアのことです。
起きている問題に必要な治療を
柔軟性の低下は、痛みや不調だけでなく、パフォーマンス低下の原因にもなります。
そのため、自己判断でただ伸ばす前に、今の体が「正しく使えているか」を確認することが大切です。
原因を正しく理解し、必要なリハビリを行うことで、長く悩まされてきた不調の改善につながり、これからの体の使い方やパフォーマンスをより良い状態で保つことができます。
更新履歴/2022.7.6

