アキレス腱炎
更新履歴:16.11.15/20.10.15
一般の方でも比較的多いスポーツ障害です。
成長期の子供たちではかかとへのストレスによるシーバー病の発症の原因となります。
よく成長痛だからしょうがないと言われ、放置している子が多いですが、成長期に起こりやすい症状であり、治らないものではありません。
きちんとした処置、治療、予防を行いましょう。
好発環境
- ランニング・ジャンプ動作の多いサッカー、バスケ、陸上競技など
- 長時間の立ち仕事や歩き仕事の多い人
- 成長痛と片付けられがちな小中学生
- 学生の体育での長距離走シーズン
- 無理なジョギング習慣
- マラソン大会へ向けて練習を始めたころ など
ここではスポーツ障害として説明していきますが日常生活、仕事で痛みのある方も共通しているのでご参考ください。
急性のものは今回のものとは違います。
ケガの場合は早めに接骨院・整形外科などの医療機関を受診してください。
症状
- 朝起きてからの一歩目や普段の歩き始めの痛み、
- 長時間走った後、激しい練習後の痛み
- アキレス腱、かかとを押した時の痛み
- つま先立ちの痛み
酷くなると常に痛みが出るようになり、歩く、踏ん張るだけでも痛みが走るようになります。
炎症が強くなると、痛みのない側に比べて赤黒く発赤し、熱感が出ます。
アキレス腱が太くなり、 押さえると強く痛みます。
痛みの出方に注意
症状の度合いによって痛みの出方に違いがあります。
またそれによって運動量を抑えるのか、休止する必要性があるかの判断が変わります。
この判断を間違えると競技休止の可能性もあります。
詳しくは「スポーツ障害の重症度と競技休止の目安」をご覧ください。
原因
痛みの原因
アキレス腱とは、ふくらはぎの筋肉が束なる腱のことで、かかとの骨についています。
ランニングやジャンプ動作で過度なストレスが加わることで骨から引き延ばされ炎症を起こし痛みを出します。
ふくらはぎの柔軟性が低下していると、スポーツ程の負荷をかけなくても発症することが多くあります。
ストレスの原因
- 筋肉の柔軟性の低下
- 足のアーチの低下
- 過度な運動量、練習頻度
- 筋力不足
- 運動後のケア不足
- 悪いフォームでの運動
最近の子供たちは体の硬い子が多く、ふくらはぎや、ももの後ろの筋肉の柔軟性がとても悪いことも原因の一つです。
普段の姿勢の悪さも問題になります。
詳しくはスポーツ障害の原因をご覧ください。
治療法
炎症を落ち着かせるためには、スポーツ障害治療の基本、安静が必要です。
ただ休むのではなく運動量を減らすという「安静」もあります。
さらに微弱電流療法やテーピングなど損傷部分の早期回復を狙い、運動の完全復帰を目指します。
また、かかとやアキレス腱へのストレスを減らすためにふくらはぎの柔軟性を高めることが必要です。
柔軟性が低下したままだと、炎症が落ち着いたとしても再発を繰り返します。
足の使い方が悪い人はきちんとしたランニングフォームや使い方を見直し、インソールの導入もお勧めします。
詳しくは「アキレス腱炎 治療編」をご覧ください。