つき指
更新履歴:2018.7.19
球技において切っても切れないつき指。
特にバレーやバスケなどつき指の多い競技では慣れてしまっていることもあり放置されがちです。
そのため、さらにつき指をしやすくなっていたり、関節が大きくなってしまうことで見た目の問題が残ることも多いです。
自己判断せずに、ご相談ください。
つき指は同時に骨折を起こしやすくきちんとした診断が必要です。
骨折の疑いがある場合は整形外科へ紹介状をお出ししますので、わからない場合はまずご来院ください。
原因
一言に突き指といっても種類があります。
関節の横側(側副じん帯損傷)
側副じん帯は関節の横の動きを制御しているじん帯です。
関節が横方向へ動く範囲を超えて曲げられることで、じん帯が引き伸ばされることで起こります。
関節の腹側(掌側板損傷)
掌側板とは線維軟骨という組織で出来ており、指が反ってしまう動きを制御しています。
第二関節に多く、関節が過伸展(動く範囲を超えて反らされること)され、引き伸ばされて起こります。
関節の甲側(伸筋腱損傷)
一般的にいう第一関節、第二関節に起こりやすく、指の甲側にある、指を伸ばすための筋肉の腱を損傷します。
関節が過屈曲(動く範囲を超えて曲げられること)され、甲側についている伸筋腱が急激に引き伸ばされ損傷したり、腱の付いている骨の剥離骨折が起こります。
症状
軽度
曲げ伸ばしや、関節の損傷部分(甲・腹・側面)を押さえることで痛みがあります。
中度
関節に腫れがおこり少し動かしても痛みが出ます。
腫れは甲にある関節のシワが薄い、他の指に比べて大きくなっていることで判断します。
熱感があり、動かさなくてもズキズキと痛みが続きます。
指に無理に伸ばす・曲げる・横方向へのストレスをかけると痛みが起きます。
重度
腫れが指全体にでることもあります。
じん帯の断裂や剥離骨折が起こり関節が不安定になります。
中度と同じく熱感、痛みも強く剥離骨折が起こっている場合、きちんと処置をしないと動かせなくなったり、力が入らなくなるなどの後遺症の注意が必要です。
甲側の損傷では、伸筋腱(指を伸ばすための腱)断裂や剥離骨折が起こると、指が曲がったまま持ち上がらなくなる特徴的な症状がみられ「槌指(マレットフィンガー)」と呼ばれます。
治療法
湿布や痛み止めでは気休めにしかならず、軽度のものでも固定などの処置が必要です。
医療機関では早期治癒に向けた専門的な治療があります。
微弱電流にて早期回復を促し、重症度によって包帯やテーピングで固定をします。
その後関節の可動域は減少します、これをリハビリでしっかりと改善しないとより突き指をしやすい状態となります。
特につき指の多い競技では日常茶飯事と放置されがちです。
今後の競技に影響を残さないためにもきちんとした処置が必要です。
詳しくは「つき指 治療編」をご覧ください。
また骨折の疑いのあるものは整形外科にて対診を行う必要があるため紹介状をお出しします。
まずはレントゲン検査の必要の有無を含め、ご相談ください。