肩こり腰痛は借金返済だ
まずはこちらからお読みください。
肩こり腰痛は他力本願では治りません
症状・原因編はこちら。
肩こり腰痛は借金と思え
前回は慢性症状での借金についてお話ししましたが、今回は返済。
抱えた負担をどのように改善させていくのかをお話しします。
返済とは「柔軟性の回復」
借金は負担というお話をしましたが、正確には筋肉の柔軟性の低下が原因です。
負担=借金とは、筋肉の柔軟性を犠牲にして動作を続けることです。
つまり、柔軟性の低下そのものが「借金の正体」と言えます。
この柔軟性を取り戻す「返済手段」の基本がストレッチです。

他力では返済できない
「もみほぐし」や「整体」に頼ることで、一時的な血流促進やリラクゼーション効果は期待できますが、筋肉の柔軟性そのものは改善されません。
負担をかけて失われた柔軟性はそのままに一時的に楽にしているのは、その場しのぎです。
それを繰り返し、誤魔化してばかりいるといつの間にか柔軟性は無くなり、より症状が出やすくなります。

さらに、気持ちがいいからと強い刺激を繰り返すと筋肉は疲労し、そしてその強い刺激に対抗しようと筋肉は防御的に硬くなります柔軟性の低下が進行する場合があります。
これは例えるなら、「別の金融機関から借金してその場をしのいでいる」状態と同じです。
本当の意味で借金を減らすには、筋肉の本来の柔軟性を回復させるストレッチが不可欠です。
所持金を増やす
前回もお話しした通り、もともとの所持金がたくさんあれば借金をすることなく終われるようになります。
ストレッチを継続すれば、筋肉は少しずつ柔らかさを取り戻します。
柔軟性が高まれば、負担(借金)がかかってもすぐには症状が出ず、体に「余裕」が生まれます。これが“所持金が増える”ということです。
筋力も必要だけど…
筋力もまた「所持金」を増やす重要な資産です。
ただし、柔軟性のない筋肉に無理やりトレーニングを課すと、かえって硬直し、負担が増す可能性があります。
腰痛の人にありがちなのは、症状を改善するためにまず腹筋や背筋をしようとしてしまうこと。
これは柔軟性があってこその効果だと思ってください。
柔軟性のない筋肉は、つまり動きが悪いということ。
動きの悪い筋肉をむりやりトレーニングしたとしても、それはただの負担にしかならず、効率よい筋力アップにはつながりません。
柔軟性のある筋肉はトレーニングの効率も高く、疲労回復力も上がります。
イメージとしては小さな財布に無理やりお金を詰め込むのではなく、まずは財布(柔軟性)を広げてから入金(筋力)する、という感じ。
借金しにくく返済しやすい体に
ストレッチにより借金を返済しつつ、さらに所持金を多くするようにしていけば、貯金ができ借金に対しての余裕が生まれ症状が出にくくなっていきます。
柔軟性のある筋肉ほどストレッチの効果も出やすく、日常的なセルフケアで早期対応が可能となり、慢性化を防げます。
返済をする習慣を身に着けていけば、より借金しにくく返済しやすい体になります。

大切なのは借金と返済のバランス
どうですか、少し難しい話になってしまいましたが、理屈がわかれば後は体で慣れるだけです。
この考え方は特別なことではありません。
- 虫歯予防に歯磨きをする
- 寒さを感じたら一枚羽織る
- のどがイガイガすればうがいをする
こうした日常のセルフケアと同じく、筋肉にも「借金の返済=ストレッチ」という習慣を持つことが重要です。
負担(借金)とケア(返済)のバランスを上手に調整して肩こり腰痛とサヨナラしましょう!
更新履歴:17.10.16/20.5.9