肘の内側の痛み(ゴルフ肘)
肘の内側に痛みが出る症状に 「内側上顆炎(ゴルフ肘)」 があります。
物を握る動作や手首を曲げる動作で痛みが出やすく、症状を放置するとスポーツや仕事の継続が難しくなる場合があります。

ここでは主にスポーツ障害としての内側上顆炎を中心に説明しますが、日常生活や仕事による負担でも同様の症状が起こるためご参考ください。
なお、転倒などによる 急性のケガ(捻挫など) は今回説明している症状とは異なります。
強い痛みや腫れがある場合は、早めに接骨院・整形外科などの医療機関を受診してください。
野球による肘の痛みについては「野球肘」もご参考ください。
好発環境
手や指を繰り返し使う環境では、前腕の筋肉に負担が蓄積しやすくなり、内側上顆炎が起こりやすくなります。
スポーツ
- 野球(投球動作)
- テニス
- バドミントン
- ゴルフ
ラケットやクラブを握って行う競技では、前腕の筋肉を繰り返し使うため負担がかかりやすくなります。
仕事
- レジ作業
- ピッキング作業
- 工具を使う作業
手や指を繰り返し使う作業では、前腕の筋肉に負担が蓄積しやすく注意が必要です。
音楽
- トランペット
- ホルン
- 弦楽器(特にベース)
楽器を持ち上げて演奏する管楽器や、指を多く使う弦楽器では前腕の筋肉を強く使います。
特にベースの 指弾きやスラップ奏法 では負担が大きくなるため注意が必要です。

症状
肘の内側(小指側)の骨の出っ張りから、前腕の手のひら側にかけて痛みが出ます。
- 物を握ると痛む
- 手首を曲げる動作で痛みが出る
- 肘の内側を押すと痛い
- 練習後や仕事のあとにズキズキと痛む
症状が進行すると
- 軽く握るだけでも痛む
- ペットボトルを持つ動作がつらい
など、日常生活にも影響が出る場合があります。
痛みの出方に注意
症状の度合いによって痛みの出方に違いがあります。
またそれによって運動量を抑えるのか、休止する必要性があるかの判断が変わります。
この判断を間違えると競技休止の可能性もあります。
詳しくは「スポーツ障害の重症度と競技休止の目安」をご覧ください。
原因
痛みの原因
肘の内側には 内側上顆 と呼ばれる骨の出っ張りがあります。
ここには手首を曲げる、指を曲げるときに働く前腕の筋肉が多く付着しています。
これらの筋肉は、物を握る動作や手首を曲げる動作で強く働きます。
指や手を酷使する事で、筋肉が骨を引っ張るストレスが増え、炎症や機能低下が起こり痛みが出ます。

ストレスの原因
- 筋肉の柔軟性の低下
- 足のアーチの低下
- 過度な運動量、練習頻度
- 筋力不足
- 運動後のケア不足
- 悪いフォームでの運動
多くの場合、運動量・仕事量が多すぎることが原因です。
筋肉が回復する前に繰り返し負担がかかります。
その上、ケアもせず柔軟性がなくなり筋肉が硬くなると、動作時に骨を引っ張る力が強くなります。
普段からの姿勢の悪さにより、より負担のかかりやすい使い方になってしまっていることも多いです。
詳しくはスポーツ障害の原因をご覧ください。
治療法
内側上顆炎の治療では、まず痛みや炎症の状態を確認し、症状の程度に応じて負担を減らすことを基本とします。
炎症が強い場合は、運動量や作業量を調整し適切な安静をとることが重要です。
無理に使い続けると症状が悪化する可能性があるため、必要に応じて練習内容や作業量の調整を行います。
必要に応じて
- 筋肉の動きをサポートするテーピング
- 炎症の改善や組織回復を促す微弱電流療法
- 身体の使い方を見直す姿勢指導
などを組み合わせ、肘への負担を減らしながら回復を目指します。
また、再発を防ぐためには日常の姿勢や身体の使い方の改善も重要です。
そのため、症状の状態に合わせてセルフケアやトレーニング方法の指導も行います。
詳しくは「肘の内側の痛み(ゴルフ肘) 治療編」をご覧ください。
更新履歴:20.11.29


