手根管症候群
家事や、手仕事、楽器演奏など手をたくさん使う人に多く起こる、掌や指がしびれる症状です。
手首にはたくさんの筋肉の腱が通っており、その間を通る神経が圧迫されることで起こります。
【症状】
主に親指から、中指の3本にしびれを感じ、手首を手のひら側に90度に曲げ、手の甲を合わせ1分程度でしびれが強くなります(ファーレンテスト)。
また手首の腹側をこんこんとたたくと手のひらにしびれや痛みが響きます(チネルサイン)。
手のひらの親指の付け根のふくらみが少なくなり、筋力も落ちます。

【原因】
手首には手根管という筋肉や神経が通るトンネルがあり、使い過ぎによる筋肉や腱の硬さ、女性に多いホルモンの乱れによるむくみが原因で神経の通り道が狭くなってしまうことが原因とされています。
さらに筋・腱、組織に癒着(くっつきあうこと)を起こし、治りにくくなります。
主に掌側の手首から肘についている筋肉の柔軟性に問題があります。
【治療法】
微弱電流療法
筋肉の柔軟性を取り戻すために微弱電流による筋肉通電を行い再発防止を目指します。
テーピング
筋肉の動きをサポートするために行ったり、関節の隙間を広げるために行います。
痛みの除去・軽減を目的としたピックアップテープ、筋肉の動きをサポート、組織同士の摩擦を減らすためのキネシオテーピング療法を行い、負荷を減らして早期回復を目指します。
リハビリ
手根管症候群はストレッチにより筋肉の柔軟性を取り戻すことが有効です。
ストレッチは必要不可欠で、症状が改善した後も、原因となる競技や作業を続けるために再発予防として自分でやれるようになることが大切です。
【自己ケア】
安静
まずは使いすぎによる筋肉の柔軟性の低下を防ぐために安静が大切です。
単純な話使い過ぎによることが原因なので、治るまでの間一時的でも使う量を減らすことが一番の近道になります。
ストレッチ
あくまで「自分でできること」であって、最低限のケアになります。
自己判断をせずに医療機関に診断を仰ぎましょう。